推しがいない

いないというか、実際はいるはずなんだけど「推しは〇〇です!」って即答できない事が多いです

 

好きなキャラクターや人物はたくさんいるしその中でも特に好きって人も思いつくのですが、推しは?と聞かれると口ごもってしまう

昨今のオタクカルチャーと接していると推しが明確な方が生きやすいというか楽しいので、できればはっきりしておきたいんですが本当によくわからない

周りから見ると「いや、あんたの推し〇〇やん!!」と思われそうというか実際言われているんですが、私としては断言できるほどの自信が無い場合が多いです

 

多分〝一番〟を決めるという行為が苦手というか下手なんだと思います

思えば「一番好きな食べ物は?」という無難代表みたいな質問をされてすんなり答えられた事が今までの人生で一度もないです

勿論好き嫌いは多少はあるんですけど改めて聞かれるとなんだろうな……、となってしまう

カレーもラーメンもハンバーグも好きだけど「好きな食べ物」という称号を得るに相応しいのかと思うとすぐには答えが出ない

  

私は、なんていうのかな、好きな物への知識を深めるタイプのオタクではなくて。好きは好きなんですが好きな人なら知ってて当然な事を知らない場合が多いです

例えば、私は今年でPerfumeのファンクラブに入会して10年目ぐらいなのですが、三人しかいないメンバーの誕生日をはっきり覚えてなかったりします

なので萌え語りとかは苦手というよりあまり出来ないんですよね

自分が好きな理由とかうまく説明できない。気付いたら好きだったので。恋?

 

そうなんだよ、「気付いたら好きだったな」で停止するのでそれ以上深く考える事が殆ど無いんだよな~

ここが好き!と説明できないのもそもそも考えた事が無いのでよくわからない的な。食べ物の件も好きな味だなって感じた以上の感情を持たないので、改めてどれが一番とか聞かれてしまうと狼狽えるんだと思います

 

あと多分推しと思われるキャラや人物と出会ってから推しだ!と答えを出すまでの時間が自分にとっては短すぎるというのもあるのかもしれません

私達この前知り合ったばかりじゃない!

 

推し宣言はしているものの本当に好きかどうか自信が無いキャラクターの一人が刀剣乱舞へし切長谷部なんですけど、刀剣乱舞がワーッと流行った時に「推しは?」と聞かれて見た目とか声とか性格とか好きだし長谷部かな~?ぐらいの気持ちで推しは長谷部だと答えていたんですね

で、そうやって答えていくうちに「私の推しとしての長谷部」が固まっていくんですけど、私の感覚としては変わらず多分好きぐらいのままで

それを続けていると徐々に内と外の温度差が発生して、なんというかちょっと嘘をついている気分になるんですね

きちんと好きになる前に好きと言っている(と思っている)ので自分の発言に引きずられて好きになっていっているような気がしてくる

へし切長谷部に関してはそれがまぁまぁ顕著で、実物が期間限定で展示されている時期に有給取って一人で福岡まで行って見てきた程度の事はしたんですがそれでも「本当に好きでやってるのか?周りへの〝推し活してます〟ポーズも混ざってないか?」みたいな気持ちになる事はありました

 

好きは好きで間違いないんですよ

というか見た目と声と性格が好きならもうそれで充分じゃないですか

それなのに推しなのかどうかと考え出すと急にぐらぐらに揺らいでしまう

私はオムライスが食べたいと思いながらファミレスに入って「お、パスタも良いな~…迷っちゃうな…。どっちも選べない……なのでうどん!」みたいな輩なんですよね

上記の行為は割と頻繁にやってしまうので身近な人間によく頭がおかしいと言われます

どっちかなんて選べない。親しい人が2人崖にぶら下がってて1人しか助けられないなら3人で死のう

 

そんなこんなで謎の葛藤を経ているので間違いなく一番好きだとしても本当にそうなのか自信がなくなってしまうのでしょう 

友達に「俺、攻めの事が本当に好きかどうかわからないんだ」と相談して「お前今の自分の顔を鏡で見てみろよ」と言われるタイプの受けちゃんなんだと思います

まぁ実際はちゃんと好きだしちゃんと推しだし、ちゃんと一番なんだろうなって思うんですけどね